広島県尾道市高須町の小児科,内科,アレルギー科,眼科  医療法人一香会 宇根クリニック

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**院長のコラム**

onoonoという尾道限定のフリーペーパーに掲載されたコラムのバックナンバーです。 続きはブログで???更新するかもしれません。


 

1.  【どっちがお得? インフルエンザ対策!!】
2.  【インフルエンザに罹ったら ≪タミフルもリレンザも≫】
3.  【夏でもないのにプール熱】
4.  【冬の下痢  ロタウイルス】
5.  【我が家の育児報告】
6.  【叱り方  「子育て」で、親も育つ】
7.  【朝食と校内暴力・・・早寝早起き、朝ごはんの勧め】
8.  【最近の子供、おかしくないですか??】
9.  【熱性痙攣】
10. 【てんかん 小発作】
11. 【筋肉の病気】
12. 【もうひとつの幼稚園  =あづみ園=】
13. 【IQ 知能検査】
14. 【夜になると咳がひどくなります    気管支喘息(1)】
15. 【喘息発作が起きたら 気管支喘息 (2)】
16. 【対策と予防 気管支喘息(3)】
17. 【喘息って何?  (4)】
18. 【運動によって引き起こされる喘息 (5)】
19. 【喘息性(様)気管支炎って言われましたがーーー?(6)】NEW!!

 

【どっちがお得? インフルエンザ対策!!】


 インフルエンザのシーズンがやってきました。今シーズンは、ここ6年間流行の無かったA型ソ連株から始まったせいで、過去このウイルスに出会った事のない6歳未満の乳幼児に多くの患者さんが出ています。インフルエンザは風邪のひどいものではなく、全身の病気です。小さな子供がかかると、肺炎、脳炎などひどい合併症にかかる事があり、私も過去何人か重篤な経過を取った子供さんを見ています。
皆さんは予防注射しましたか?うった人はいくら費用かかりましたか。この冬、私の診療所でインフルエンザとお金にまつわる面白い話を、患者さんのお母さんから伺いましたので紹介します。
 「インフルエンザの予防注射をうっても、インフルエンザには罹る時は罹るみたいですね。インフルエンザに罹ってもタミフルを飲めば2日で熱は下がる、診察してもらっても500円で済む、二回診察に行っても1000円です。だからうちの子はうちません。」
皆さん如何がお考えでしょう。
予防注射の副反応、その効果に対して様々な意見がありますが、昨年の麻疹騒動を思い出してください。日本中の大学生に麻疹が大流行した現象です。ここ十数年、麻疹の大きな流行がなく、親達がワクチン接種を敬遠していたため、その子供達が大学生になってひどい麻疹に罹りました。皮肉な事に大流行して改めて、この病気の恐さをみなおすきっかけになりました。
 病気は予防が一番です。お金の計算をしながら、子供の健康を考えるのは国、厚生労働省だけでいいのではないでしょうか。
 



【インフルエンザに罹ったら ≪タミフルもリレンザも≫】


インフルエンザの季節が来ました。この時期に急な発熱、悪寒、頭痛などがあれば先ずインフルエンザを考えます。インフルエンザと判れば、タミフルという内服薬か、リレンザという吸入薬かどちらかで治療が始まります。
昨年はタミフルで異常行動が出るという報道があり、病院現場では、タミフルの処方回数が半減し、異常行動も少なくなるかと思いましたが、代わりに使われた吸入薬のリレンザでも(余り報道されていませんが)同じようなことが起きてしまいした。
報道されてきた異常行動は、睡眠中に寝ぼけ行動等を起こしやすい子供が、インフルエンザに罹って生じる複合的な症状ではないかとも最近は考えられるようになっています。
インフルエンザと診断されたら、やはりいずれかの薬を早めに使用し、お部屋を暖かくして、湿度を50から60%位に保ち、十分な休養、栄養をとらせましょう。そして、何よりも大事なのは、家族がインフルエンザに罹った子供のそばにいるという、安心・愛情ではないでしょうか。
 
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【夏でもないのにプール熱】


 「うちの子、プールに入っていないのに、プール熱ですか?」 とお母さんはびっくりします。
3日たっても高い熱が下がらない。でも機嫌はよくて、食事も普通にとる。診察すると、白眼のところが赤くなって、目やにが出て、咽喉を見るととても痛そうな色をしています。下痢をすることもあります。大体5日目くらいで熱は下がり、熱が下がれば保育園にもいけるようになります。心配の要らない病気です。これがプール熱といわれる病気です。
プール熱は、アデノウイルスというウイルスによって引き起こされます。このウイルスの兄弟型には、肺炎を起こしたり、心筋をおかしたり、脳炎を起こしたりするものもありますが、プール熱を起こすウイルスは、このような激しい症状は起こさないようです。
一昔前までは、夏に流行していたためプール熱といわれましたが、最近は年中見られますから、アデノウイルス感染症とか、咽頭結膜炎とか呼ばれます。気道感染が主ですが、糞便からの経口感染もあります。手洗いと、うがいが大切な予防策です。もし、この病気を疑われたら、水分を十分とって、安静にしていましょう。インフルエンザと同じですね。

 


【冬の下痢  ロタウイルス】


この時期、乳幼児が脱水を起こすほど激しい下痢を起こす代表的な病気の一つにロタウイルス感染症があります。ロタウイルスは、便から排泄され、手から口に入り感染します。従って、家族が次々感染することがあります。予防は手洗いです。
感染すると48時間以内に37度から38度代の発熱と嘔吐が始まり、時を移さず、米のとぎ汁のような便が何回も続き、およそ5~7日で軽快します。
病気の始まりは、吐き気が強いので無理に飲み物を与えず、数時間絶食にします。吐き気がなくなれば、少量ずつ糖分と塩分が適当に混じった経口イオン飲料水、少し薄めたミルク、又はお粥状のものから(30分ごとに30~50CC位)与えます。下痢で失われる水分を補給するのが目的です。
脱水のひどい子供には点滴が必要ですが、嘔吐がある初日さえ注意すれば、その後は口から充分水分補給ができます。慌てないで、徐々に口から与え、重症化を防ぎましょう。回復期の食事の進め方は年齢によっても差があります、お医者さんとよく相談して下さい。
 

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【我が家の育児報告】


私には4人の子供がいます。娘3人と、1人の息子です。皆成人しました。
育児はほとんど妻がしました。妻はのんびり屋です。純粋に子供を慈しみ、育てました。そんな彼女を、子供達が困らせる事をしたら、“父さんに言うよ”が殺し文句です。
私は、怒り役です。今でも、子供達からは、小さい時から父さんに褒められた記憶はないと言われます。出来て当たり前、やって当たり前、こんな調子で子供に接したのでそう言われても当然です。
しかし、そんな私が子供達に自慢できる事が一つだけあります。
長女が生まれ、末の娘が小学校に入るまでの15年間、子供達をほとんど毎日風呂に入れてやったことです。その風呂の中では、子供たちをたっぷり可愛がったのですが、そうした記憶は全て湯煙の中に消えてしまったのでしょう。
 もう一つだけ、我が家で10年以上続けた事があります。
長女が小学6年生になってから、我が家は夜7時からテレビを消しました。これが合図で、子供達は各々自分達の部屋に入ります。これは末娘の大学入試が終わるまで、13年間続きました。
この間、私だけは自分の部屋でテレビを見ていましたが、それを或る時末娘が発見し、“お父さんずるい”と真剣な顔で訴えた事があります。その時、私は娘に、こう言ってやりました。“父さんは小学校4年生になるまで1回もテレビは見た事が無かったよ。”それを聞いた娘は、持ち前の素直さで“やっぱり、父さんは偉かったんだね。私も見習おう”。
 実は私の家にテレビがやって来たのは、小学校4年生の頃だったのです。
親を見て子供は育つ、なんとも勝手な育児でした。
 



【叱り方    「子育て」で、親も育つ】


子供は褒めて育てるもの、育児本に必ず書かれています。しかし、褒めてばかりで子育ては上手くいきません。
最近思うのです。周りに迷惑をかけ、親も困る、そんなことをしている子供の叱り方を知らない親が多くなりました。
診察室でよく耳にする言葉ですが、子供の悪いことをしているのを止めるのに、先生が怒るからやめて!先生に怒ってもらうよ!という母親の声です。その声で私がそちらを向くと、私は怒らなくても怖い顔をしているのでしょう、顔を見て急に大人しくなります。こんな時に母親は笑っています。また時には、子供を注意してくれた人をにらみ返している親も見ます。そんなことでいいのでしょうか。
私は思うのです。子供を注意するのなら先生が怒るからではなく、先生が困る、皆に迷惑をかける、あなたが痛い目にあう、だから止めなさい、とわかりやすく理由を言ってあげるべきではないでしょうか。これから成長し、社会(集団)に入ると、一人で勝手に生きてはいけないのだ、ということを理解させるために叱る、そうあってほしいものです。
親自身も、このように子供を叱ることで自分にも目が向いて、自らの言動にも気をつけるようになるのではないでしょうか。子育てとは、親が育つことなのかもしれません。
 



【朝食と校内暴力・・・早寝、早起き、朝ごはんの勧め】


30年も前になります。荒れる学校。窓が壊され、机や本が乱暴に廊下に投げ出されている中学校の映像を、よくテレビで目にしたものです。当時は、朝食抜きで登校する子供が注目された頃でした。脳細胞は糖分しか利用できません。朝ごはん抜きで活動していると、昼食前には脳は低血糖を起こし、いらいらし始め、これが引き金になって荒れる学校が始まる、と考えられました。
当時、子供の食生活の変化――殊に、食事が不規則で、間食や夜食等でインスタント麺、スナック菓子などの炭水化物をとりすぎると、ビタミンB1の欠乏が起き、気分を落ち着かせる脳内ホルモン(セロトニン)が低下することも注目されていました。
この脳内ホルモンは、夜型の生活を続けていても異常が生じることもわかっています。
早寝、早起き、朝ごはん。基本的な、生活習慣を守り続けていくことが、子供の脳の健康を守る基本だと、この出来事を契機に多くの人が気づかされたものです。
もう30年も経ちました。
 

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【最近の子供、おかしくないですか??】


 3歳になっても友達と話が出来ない、視線が合いにくい、保育所で動き回る等を心配されて来院される親子が多くなりました。自閉症(広汎性発達障害)、AD/HD(注意欠陥多動性障害)等と呼ばれる子供達の事です。小学校低学年では約6%存在し、男子に圧倒的に多いようです。
50年前、私が小学生の頃にも、クラスに2,3人は元気すぎる子や、自分勝手すぎる子はいました。しかし、その時代の子供とは明らかに異なる子供達が、ここ10年間、増え続けています。何故でしょうか。
まず、考えられるのが、少子化により小さい時から兄弟、友達と交わることなく、テレビ、ゲーム機等での一人遊びが増え、機具は上手く使えるが、自分の言葉で、相手に意思を伝え合うのが下手になってきたからではないか、ということです。
また、最近の家庭、地域の育児能力は確実に著しく低下します。それが原因と思える事件も多く見られます。しかし、こうした子供達は、育て方、育てられ方のみで生じるのではなく、生まれつきの要素が強いといわれています。そうした中、次の説が注目されています。
毒入り餃子事件でも騒がれた農薬、食品添加物などの化学物質が、身近に氾濫し、その蓄積が、胎児の脳の成熟に悪い影響を与え、その結果小さな異常が生じ、成長する子供に問題を生じているのではないか?という考えです。
食べ物、化学物質などへの注意は、赤ちゃんがお腹に出来てからでは、もう遅いのかもしれません。お母さん、もっと食物や生活環境に関心を持って、家族の安心、安全を考えてみて下さい。
あなたの子供さん大丈夫ですか??

 
【熱性痙攣 】


生後6ヶ月から6歳までの子供が、高い熱を出した際に、30秒から3分位の長さの痙攣を起こす事があります。家族は大変心配されて来院されますが、全てと言っていいほど、子供さんには何も後遺症を残さないで治ります。これが熱性痙攣です。安心して下さい。さて、その痙攣の経過を少し紹介しましょう。
1.まず息を吸い込んだ状態で“ウァー”と言う奇声と共に始まります。両手足を異常に突っ張り、口も堅くつむり、頭は後に反りかえります。目は上を向いたままで唇は紫色になります。ここまでが、ほぼ30秒です。
2.次に手足がピクピクとし始め、顔色も白っぽくなってきます。同時に、息をヒューと吐き出します。この時、口の中に唾液でも溜まっていると、ブクブクと泡を吹いているように見えます。よく口から泡を吹いたから「てんかん」だ、と言われていますが、実は、泡吹きは痙攣が治まりかけるサインなのです。
ここまでが凡そ3分以内です。
3.そして吐いた息を、再び力強く吸い込みます。が、この時、その泡を気管に詰まらせる事が一番心配なことなのです。下手をすると窒息をしてしまいます。
ですから、痙攣が起きたら、慌てずに顔を横の向けてやりましょう。慌てて口に物を突っ込まないでください。お母さんの指でも入れると、噛まれて大変です。

実は、私の3女が生後6ヶ月の時、深夜、熱性痙攣を起こしました。その夜、病院で当直していた私に、妻が電話をして、慌てて病院に来た時には、当の娘はいい顔色をして眠っていました。妻は死にそうな顔でした。
 



【てんかん 小発作】


「学校の授業中、一瞬ボーとして先生の話を聞いていないようなことがあります。」
「給食の時に一瞬 ボーとしてスプーンを落としました。」
「幼稚園で友達と激しく走ったりした後、座ったままボーとして、一瞬頭が後ろに倒れそうになります。」 
ここ1年半で3人の子供が、教師、保育士の指摘があり‘発達外来’の診察に来られました。共通する言葉が(ボーとする)・(一瞬)です。
これはてんかんの小発作という病気の典型的な訴えです。
“もやもや病”という生まれつき脳の血管に異常のある子供でも似たような訴えをすることがありますが、脳波を記録し、てんかん小発作と診断されれば、ほぼ完治します。
てんかんというと、手足がガタガタしたり、硬くなったり、そして泡を吹くという風に考えている人がおられますが、子供のてんかんには実に多くの型があるのです。
いつもと違う行動、一瞬でも変わった目つきをする‥が、あれば一度脳波を取ってもらっては如何でしょう。
 

【筋肉の病気】
 

先生の専門は何ですかと聞かれます。多少は小児神経学を学びました、特に筋疾患には興味を持っていましたし、今もその研究仲間もたくさんいます。
その縁で知り合ったお子さんがH子さんです。彼女は昭和59年(私が北九州から尾道市民病院に帰った翌年)、大阪大学から紹介されてやってきました。病名は先天性多発性関節拘縮症。生まれつきに関節が固く、徐々に進行していく病気です。知能には遅れはなく、周りの人と話もよくでき、皆さんにかわいがってもらいました。20歳後半ころから、胸郭の変形が激しく、そのため心臓の働きが悪くなり、徐々に体力が弱っていきましたが、それでも数年は家族の必死の介護で頑張って生き続け、最後は心・肺不全で力尽き、亡くなりました。入院の最後の日、私は見舞いに行きました。帰り際、意識が薄れゆく彼女に向って、“もう頑張らなくていいよ”とベットサイドで語りかけました。すると、私が帰って、30分もたたないうちに安らかに息を引き取ったそうです。
大阪大学の教授が尾道に帰るなら、尾道市民病院の私のところに行きなさいという、その一言から私との付き合いが始まり、私が自分の病気の専門家であると信じ切ってくれたH子さん。残念ながら私は、何もできない専門医でした。生きることの喜び、命の輝きを教えてもらったのは私のほうで、私のほうは命を助けてあげることができない無力な専門医でした。許してください、そして生きることを通して、無限のことを多くの人に教えてくれてありがとう。(合掌)。

 

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【もうひとつの幼稚園  =あづみ園=】


尾道市には広島市、福山市と並んで県内でも数少ない知的発達障害児のための保育所(幼稚園)があります。そこには知能のおくれている子供だけでなく、AD/HD、自閉症、脳性麻痺等、さまざまな発達課題を持った子供たちが通っています。このような、全ての障害児を受け入れる、総合的な障害児療育通園施設は、県東部地域では唯一ここだけです。
その施設を、“あづみ園”といい、私が、その運営母体の社会福祉法人”あづみの森“の理事長をしています。今日も、あづみ園では、50人以上の子供たちが、20名余の保育士、言語聴覚訓練士、心理士など色々な職種の指導者と共に、遊び、学んでいます。
あづみ園の療育の基本は“子育ては、子供の自信を育てること”です。小さい時から発達のハンデイを持っていても、自信に満ちて生きていけるように指導(療育)されています。
あづみ園のスタッフの最大の願いは、こうして育てられた子供たちが、将来、地域の人たちと一緒に、助け合いながら、助けられながら、プライドを持って、一生暮らしていけるような社会が出来ること(インクルージョン理念の実現)です。
インクルージョン、21世紀の人類共存のキーワードです。
 



【IQ 知能検査】


IQ、私たちの世代では話題になっていましたが最近教育現場では聞きません。
IQが100だと子供の発達は年齢相当。標準化された検査法で10歳のこどもが6歳程度の発達しかないと判定されれば60になり、5歳の子供が4歳程度の発達なら80です。幼稚園に入って間もない位の小さな子供では、知能指数と言わず発達指数(DQ)という数値を用いて表すことになりますが、基本的な考え方は同じです。
この数字は子供の発達の一つの目安で、70未満だと知的発達の遅れがあると考え、70~85程度の数値だと境界域の知的発達であると評します。
IQ70未満の子供は一見してわかることも多いのですが、75~85位の子供はなかなか検査しないとわからないことがあります。学校で一番困るのがこのレべルの知的発達の子供の教育法です。このレべルの子供達は、ほかにも様々な発達障害を合併していることもあり、学習障害とか、学校に行きたがらない子供の中には、こうした子供が多いことが明らかになってきました。もし子供さんに何か学校生活で問題があれば、診察とともに適切な発達検査を受けてみたらどうでしょうか。

 

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【夜になると咳がひどくなります    気管支喘息(1)】


夕方から咳が出始め、夜間咳で目が覚める。特に季節の変わり目、台風や低気圧の通過で雨模様になると、こう訴える方が多くなります。咳は突然起こり、数日で嘘のように治ってしまいます。気管支喘息です。80%は6歳までに発病します。
喘息の子供や、その家族には、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎を高率に合併することも知られています。原因の8割はアレルギーが関与していますが、実は2段階の発症機序が考えられています。まず、気管支の慢性的な炎症状態(過敏性が高い)がある所に、何らか誘因(アレルゲンなど)が加わり、気管支が過剰に刺激され発症します。結果、気道の粘膜が腫れ、分泌物(痰)が増し、空気の通り道が狭くなり(ゼーゼー、ヒューヒューいい)、急激に咳を伴う呼吸困難が生じる、というわけです。
特にRSウイルスなどのウイルス感染を繰り返す子供(風邪を引きやすい子供)、タバコの煙などにさらされている子供は、気道の過敏性が増しており、喘息を起こし易いといわれています。気をつけましょう。

 



【喘息発作が起きたら 気管支喘息 (2)】


喘息が出たかな〈元気は良いが、ゼーゼーいい、咳が出る〉と思ったら、タバコ、埃、その他の原因となるものから離れることが大切です。夏、花火遊びの煙や、線香の煙でも生じます。
咳の出始めが夜間なら、窓を開けて新鮮な空気を吸わせます。上半身を起こし、腹式呼吸をさせます。イオン飲料水、砂糖の入った紅茶などを与えながら、大きく息をさして、咳と共に痰を出させましょう。軽く背中を叩いたり、マッサージ器を胸に当ててもかまいません。
咳が続いて眠れない、会話も苦しそうなら、中度以上の発作です。すぐに、吸入をするか、発作を抑える薬を飲ませます。それでも尚、苦しそうなら病院に行きます。病院に着いて、先生の顔を見たら咳が軽くなったという話もよく聞きます。喘息は、かなり心理的な要素も加わっているようですが、中度以上の発作は油断してはいけません。
発作が治まってからの2,3週間位は気管支の粘膜は炎症を起こし腫れ上がり、ただれてアレルゲンへの過敏性が高まっています。従って、薬は勝手に止めず、医者の指示通りしばらく続けて飲みましょう。
 



【対策と予防 気管支喘息 (3)】


治療の基本は、まず前月までに述べたように、“喘息の発作”を起こさせないことです。
子供の喘息の半数は15歳位までに自然に治りますが、一旦発作を起こすと、さらに気管支の炎症を悪化させ、アレルゲンに対して一層敏感になります。発作を繰り返していると、今までは何でもなかったような小さな刺激でも発作が起こるようになります。この悪循環を生じさせないためにも、普段からの予防、対策が大事です。ステロイドの吸入療法が基本的な予防治療法になってきたのはこの考えからです。
当然、アレルゲン(原因)の除去も、予防的な内服薬同様大切です。
中々喘息が治らない子供の多くが、発作がないとすぐに治療をやめてしまう、医師の指示通りに薬を飲まない、家庭での生活環境の整備、対策が充分取られていない、等の問題が見られます。家庭内では〈湿気、埃、ダニの生息場所の減少の〉3大対策を最低限実行しましょう。
喘息は家系内に体質的遺伝が多くみられ、親子、兄弟そろっての治療が必要なことがあります。そのためにもかかりつけの医者を見つけ、子供に合った薬を見つけておくことが一番大切です。
 



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【喘息って何?  (4)】


喘息とは
息を吐くときにヒューヒュー、ゼロゼロという(喘鳴)笛が鳴るような音がして、呼吸が苦しくなる病気です。これは突然起こり、そして治ると普通の状態に(元の状態に)戻ります。しかし、咳が止まり、元の状態に戻ったように見えても、気管支は過敏な状態が残っており、以前よりまして、より小さな刺激に対しても咳発作(喘息発作)が生じやすくなっていることは(2,3)でもお話ししました。
原因は
喘息発作を誘発するものにはアレルゲンといわれる(ほこり、カビ、ダニ、食物、動物の毛など、または広い意味で遺伝体質)ものと、アレルゲンではない刺激(煙、運動、気候(気圧)の変動、ウイルス感染など)があります。これらの刺激物により気道が炎症を起こし、ただれ、腫れ上がり、そのため空気の通り道が狭くなって呼吸が困難になり喘鳴が生じるのです。アレルゲンの有無より気道の過敏性を重視する考えが主流です。
治療は
予防に勝るものはなく、原因(アレルゲンなどの刺激)から早くのがれること、気道の炎症をできるだけ早く、完全に直すことです。


【運動によって引き起こされる喘息 (5)】


運動によってひきおこされるこのぜんそくを運動誘発喘息といいます。
運動していると、呼吸が速く、深くなります。すると、気管支から水分が失われ乾燥し、熱も奪われ、これが刺激になり喘息が起こります。一番多いのが“走ること”、特に冬場の校内マラソン大会などです。
運動誘発喘息があっても、運動する前に適切な薬を吸入し、十分なウオーミングアップを行い、マスクを利用するなどの工夫をしながら続けていくと、次第に喘息が起きにくくなるといわれています。また走る時も、走っては休み、そしてまた走るという風に繰り返しながら走る工夫をしていくことも発作の予防になります。
特に寒い朝に走る際は、マスク着用が必須で、身体、特に気管支が外気温に慣れてくるまでは少し息苦しく感じても使用しましょう。
もし、発作が生じたら、水分補給、安静、そして吸入です。大体発作は5,6分がピークで15分以内には症状は治まるはずです。

【喘息性(様)気管支炎って言われましたがーーー?(6)】
NEW!!

2歳くらいまでの子供さんが風邪などに罹り、ゼーゼー、ヒューヒュー、又はゼロゼロという音をさせて苦しそうな息をすることがあります。呼吸が苦しそうな音(喘鳴)がしていても、これまでに呼吸困難を伴う発作を繰り返してなければ、医師は“喘息”とはすぐには診断しません。こんな場合、多くの医師は喘息様気管支炎とか喘息性気管支炎などと説明するはずです。
こう診断がついた子供さんの中にも、喘息になる子供もいますが、ほとんどは自然に治ってしまうようです。特に、2歳までの乳幼児は、ちょっとした刺激で気道が狭くなりやすいという特徴があり、花火の煙、風邪を引き起こすウイルスなどに感染してヒューヒュー、ゼーゼーという息使いをしやすいのです。
しかし、小さい子ほど進行も早く、咳とともに嘔吐したり、咳で寝つきが悪いなどという状態になりやすいので、喘息と同じような処置が必要です。